クリア塗装は外壁の色をそのまま残せるって本当?メリットやデメリットも紹介
クリア塗装は、外壁の色やデザインをそのまま生かせる塗装方法です。透明な塗料を使うため、元の外壁の色がそのまま見えます。これにより、建物の魅力を保ちつつ、耐久性も向上させることが可能です。しかし、劣化が進んだ場合には元の色味が変わる可能性もあります。本記事では、そんなクリア塗装について、くわしく解説していきます。
クリア塗装とは
クリア塗装は、建物の外壁に透明の塗料を塗る方法です。この塗装方法は、外壁の色やデザインをそのまま保持しつつ、劣化を防ぐことができるため、多くの場合、自宅の外観を美しく保ちたい方に好まれます。
また、外壁にわずかな光沢感を与えることで、建物全体に上品な印象を与えることも可能です。さらに、クリア塗装には、シリコン、フッ素、無機など、さまざまな素材があります。
耐久年数としては、シリコンのクリア塗装が10〜15年の耐久性、フッ素のクリア塗装は12~20年、無機のクリア塗装なら10~25年といわれています。ただし、どの素材を選択するにせよ、定期的なメンテナンスが必要です。
また、元の外壁が劣化している場合や、表面の傷が目立つ場合には、クリア塗装の効果が薄れる可能性があります。そのため、適切な素材とメンテナンス計画を考慮しながらクリア塗装を検討することが重要です。
クリア塗装のメリットとデメリット
クリア塗装には、さまざまなメリットとデメリットがあります。ここでは、そんなメリットとデメリットそれぞれをくわしく紹介していきます。
メリット
まず第一に、デザインを活かしつつ外壁を保護できる点があげられます。透明な塗料を用いるため、建物の外観やカラーリングをそのまま生かすことが可能です。これにより、建物の美しさや個性を損なうことなく、耐久性を確保できます。
さらに、クリア塗装はチョーキング現象を起こしにくいという特徴もあります。塗膜表面が粉状になる現象が起きにくく、美観を維持しやすいのです。また、好みに合わせて光沢感を調整できる点もメリットのひとつです。
光沢感を付けることで、建物全体の印象を変えることができ、より上品で洗練された外観を演出できます。さらに、通常の塗料に比べて費用を抑えられるうえに、耐用年数も長いという点もクリア塗装の大きな魅力です。
高い耐候性や耐久性を持ちながら、比較的低コストで塗装をおこなうことができるため、経済的でありながらも高品質な仕上がりを実現できます。
デメリット
まず、光触媒などのコーティングされているサイディングなどの場合、クリア塗装をすることでその効果が薄れ、塗料がはがれやすくなる可能性があります。そのため、素材の特性や塗装の相性を考慮し、クリア塗装が適しているかどうか慎重に判断する必要があります。
また、クリア塗装はすでに劣化している壁には適用できません。劣化した壁に塗料を塗ることで、塗膜が剥がれやすくなったり、劣化が進行するおそれがあるためです。
さらに、クリア塗料の種類によって耐用年数が異なるため、適切な塗料を選択する必要があります。建物環境やメンテナンスの頻度に応じて適切な塗料を選定することが重要です。
さらに、クリア塗装を施す際には、シーリングなどの上には塗装できないため、別でシーリングの打ち直しが必要になることもあります。
クリア塗装に適している外壁
クリア塗装は、特定の外壁にとくに適しています。以下に、その主な2種類について紹介します。
デザイン系のサイディング
まず、デザイン系のサイディングはクリア塗装に非常に適しています。これらのサイディングは、窯業系やレンガ調、木目調など、多様な風合いやデザインを持ち、建物に個性や風合いを与えます。
ここにクリア塗装を施すことで、これらのデザインが際立ち、建てたばかりのような美しさを保つことが可能です。さらに、クリア塗装によってツヤを出すことで、デザインがより鮮明に映えます。
コンクリート外壁
次に、コンクリートの外壁もクリア塗装に適しています。コンクリートはモダンな雰囲気を持ち、建物全体に力強さを与えます。しかし、コンクリート外壁はひび割れや苔、カビが生えやすい傾向があります。
そのため、これらが起こるまえに早めの塗装が重要です。クリア塗装をおこなうことで、外壁に問題が発生する前に外壁を保護し、美観を保つことができます。
また、マットな仕上がりのクリア塗装も存在しており、コンクリート外壁に、より洗練された雰囲気を与えることができます。
まとめ
クリア塗装は、外壁のデザインや風合いを損なわずに保護するための有力な手段です。メリットとデメリットを把握し、適切な外壁素材を選ぶことが大切です。さらに、デザイン系サイディングやコンクリートなど、特定の外壁にクリア塗装はとくに適しています。外壁の美しさを保つために、正しい塗料と適切なメンテナンスをおこない、建物の魅力を長く維持しましょう。
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引用元:https://www.coop.ne.jp/