外壁塗装の際におこなうコーキングの必要性とは?
コーキングは、建物の外壁や窓枠の防水性や気密性などを高める目的で使用され、割れや隙間からの水漏れや風の浸入を防ぎ、建物の耐久性や快適性を向上させます。また、コーキングは外観美を保ち、塗装の劣化や色あせを防ぐ重要な役割も果たします。本記事では、そんなコーキングについて、くわしく解説します。
外壁塗装におけるコーキングの必要性
外壁塗装におけるコーキングとは、建物の外壁や窓枠、ドア周りなどの隙間や接合部にシーリング材を充填する作業のことを指します。このコーキング作業は、建物の防水性や気密性を高め、耐久性や快適性を向上させるために欠かせない重要な工程です。
まず、コーキングの主な役割のひとつは、建物内への水の浸入を防ぐことです。外壁や窓枠の隙間やクラックから雨水が侵入すると、建物の内部に水漏れや湿気が発生し、壁や柱の腐食やカビの発生などの被害が生じます。
コーキングは、これらの隙間やクラックを密閉し、外部からの水の侵入を防ぐことが可能です。また、コーキングは建物の気密性を高める役割も果たします。外壁や窓枠の隙間があると、外気や風が建物内部に侵入し、室内の温度や湿度をコントロールする際に効率が悪くなります。
コーキングによって隙間を埋めることで、建物の断熱性や冷暖房効率を向上させ、快適な居住環境を実現するでしょう。さらに、コーキングは建物の外観美を保つ役割も担います。
外壁塗装をおこなった後、コーキングを施すことで、塗装面と窓枠やドア周りなどの接合部の境界が美しく仕上がり、建物全体の見栄えを良くします。また、コーキングは外部からの細かい異物の侵入を防ぎ、塗装の劣化や色あせを防止する効果もあります。
コーキングのメンテナンス周期や工事内容
こちらでは、コーキングのメンテナンス周期や工事内容について解説します。以下を参考にして、自宅のメンテナンスの際に役立てていただけると幸いです。
コーキングのメンテナンス周期
コーキングのメンテナンス周期は、一般的に10〜15年程度で、コーキング材の経年劣化によるひび割れや肉やせが目立ってくる時期に実施されます。
また、外壁材としてよく使用されるサイディングボードやACLパネルも同様の周期でメンテナンスが必要ですので、この時にコーキングの打ち直しも一緒に検討しましょう。
コーキングの工事内容
コーキングの工事内容は、専用の工具であるコーキングガンにコーキング材が入ったカートリッジを装填し、目地やひび割れ箇所ごとに充填します。施工方法には、先打ちと後打ちの2種類があり、先打ちは外壁塗装前に、後打ちは外壁塗装後におこなわれます。
なお、多くの外壁塗料メーカーは後打ち工法を推奨しています。さらに、コーキングの補修方法には、古いコーキングを剥がして新しく充填する打ち替え工法と、古いコーキングを残して上から充填する増し打ち工法の2種類があります。ただ、外壁塗装メンテナンスの場合には、基本的に打ち替え工法で補修されることが多いです。
外壁以外にもコーキングが必要なところはある?
外壁以外にも、さまざまな場所でコーキングが必要です。自宅におけるコーキングが必要な箇所について、以下で紹介します。
窓ガラスやサッシ周り
まず、窓ガラスやサッシの取り付け部分には、隙間からの雨水や風の侵入を防ぎ、気密性や防水性を高めるためにコーキングが施されます。とくに、サッシの取り付け後や交換時には、適切なコーキングが重要となります。
キッチン
キッチンでは、シンクやコンロ周りなどの部分にコーキングが施されます。シンクと壁やカウンターの間の隙間には水がしみ込まないようにコーキングされ、清潔で衛生的な状態を保ちます。また、コンロ周りのコーキングは、油や水蒸気が壁に侵入するのを防ぎ、壁面の汚れや劣化を防止します。
浴室
浴室では、浴槽やシャワーの周囲、壁と床の接合部などにコーキングが施されます。浴室のコーキングは、水漏れやカビの発生を防ぎ、浴室の防水性を確保します。とくに、湿気の多い浴室では定期的なメンテナンスが重要です。
洗面所
洗面台や洗面所のコーキングも同様に、水回り部分の隙間からの水漏れや汚れの侵入を防ぐために必要です。洗面台の取り付け部分や壁との接合部にコーキングが施され、清潔で衛生的な状態を維持します。
ベランダやバルコニー
ベランダやバルコニーの手すりや床と壁の接合部などもコーキングが必要です。これらの場所では、雨水や風の侵入を防ぎ、建物の耐久性や快適性を向上させるために適切なコーキングがおこなわれます。
以上のように、外壁以外にも窓ガラス、キッチン、浴室、洗面台、ベランダなどさまざまな場所でコーキングが必要です。適切なコーキングによって、建物全体の防水性や気密性が確保され、快適な居住環境を実現します。
まとめ
外壁塗装のコーキングに関するメンテナンス周期や工事内容、さらに外壁以外の必要な箇所について紹介しました。適切なコーキングは建物全体の耐久性や快適性を向上させます。また、定期的なメンテナンスや適切な施工が、建物の健康と美観を保つ重要な要素です。建物の耐久性や快適性を維持し、安心して暮らせる環境を築くためにコーキングは必要不可欠なものとなっています。
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引用元:https://www.coop.ne.jp/