屋根塗装の工程・スケジュールを紹介

屋根の塗装は、屋根そのものの保護や見た目の保持に欠かせません。しかし、屋根塗装の工程やスケジュールの目安をよく知らない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、屋根塗装の工程に焦点を当てて詳しく解説します。本記事が、屋根の塗装を検討している人の参考になれば幸いです。

屋根塗装の工程

屋根塗装工事は、正しい工程を守ることで耐久性と仕上がりの品質が確保されます。工程が省略されると、塗装の効果が低下し、結果として不具合が生じることがあります。そのため、施工の基礎工程を理解しておくことが重要です。

高圧洗浄

まず、最初の工程は高圧洗浄です。この作業では、屋根に付着した苔やカビなどの汚れを高圧水流で洗い流します。汚れが残っていると塗料が密着せず、後に剥がれやすくなるため、高圧洗浄は欠かせない工程です。

高圧洗浄中は水が周囲に飛散するため、洗濯物を外に干すことができなくなる点に注意しましょう。また、使用される水は自宅の水道水であり、通常1,000円程度の水道料金が発生します。雨天時でも高圧洗浄は行えますが、洗浄後には屋根を乾燥させる必要があります。

下塗り

塗装工程には、下塗りと上塗りがあります。まず、下塗りは屋根材の細かいひび割れを補修し、上塗り塗料との接着剤の役割を果たします。下塗りを省略すると、どれだけ高品質な塗料を使用しても色むらが発生したり、塗膜が剥がれやすくなってしまうのです。

下塗りに使用する塗料は、屋根の材質に応じて選ばれます。劣化が激しい場合には、補修効果のある高価な下塗り材が使用されることもあります。

上塗り

下塗りが完了したら、上塗りに移ります。上塗りでは、カタログに記載されている希釈率を守り、塗料の性能を最大限に引き出すように施工します。

塗料には乾燥期間が設けられているので、この期間を適切に守ることが必要です。乾燥期間は使用する塗料によって異なるため、詳細が気になる場合はカタログなどで確認することをお勧めします。

屋根塗装のスケジュールの目安

屋根塗装工事のスケジュールは、単に作業日数だけでなく、塗料の乾燥期間や天候の影響、そして近隣住民への事前説明なども含まれています。そのため、あらかじめ余裕のあるスケジュールを組むことが重要です。

天候がスケジュールを大きく左右する

まず、施工中の天候が大きくスケジュールに影響を与える要因です。特に雨天の場合、塗装作業は基本的に行えません。雨が降っているときだけでなく、雨が止んでも屋根が完全に乾燥していなければ塗装を進めることができません。

湿った状態で塗装を行うと、塗料の密着力が低下し、後に剥がれる原因となるからです。このため、天候の予測が難しい時期には、施工期間が長引く可能性が高まります。

塗料の乾燥期間も必要

また、塗料には乾燥期間が必要です。これは、塗料の種類や使用条件によって異なりますが、一般的には数時間から数日間の乾燥が求められます。

塗装作業は、1回で完了することはなく、下塗りと上塗りの複数回にわたる工程が含まれています。各層がしっかりと乾燥しないと次の工程に進めないため、この乾燥時間を含めてスケジュールを計画することが必要です。

近隣住民への配慮も欠かせない

さらに、近隣住民への配慮も重要です。高圧洗浄や塗装作業中は音が出たり、周囲に水や塗料が飛散することがあります。そのため、施工前に近隣住民に工事の内容や期間を説明し、理解を得る必要があります。この準備のために、事前に説明の時間を設けることが必須です。

全体的なスケジュール

屋根塗装の全体的なスケジュールは、通常10日から2週間程度かかるのが一般的です。ただし、天候や塗料の種類、家の規模、劣化の程度などによっては、これ以上の期間が必要になる場合もあります。

一部の業者は短期間での施工を約束することがありますが、その場合、必要な工程が省略されている可能性もあるため注意が必要です。

まとめ

屋根塗装は、屋根を保護し、美観を保つために不可欠な作業です。工程には高圧洗浄、下塗り、上塗りの3つの主要ステップがあり、それぞれが重要な役割を果たします。高圧洗浄では、苔や汚れを取り除いて塗料の密着を確実にし、下塗りでは屋根材と上塗り塗料の接着力を高めます。そして上塗りでは塗料本来の性能を発揮させ、長期間の耐久性を確保するのです。スケジュールには天候や塗料の乾燥時間が影響し、通常10日〜2週間がかかりますが、余裕をもった計画が大切です。