サイディングとALCの外壁材を比較!どちらを選ぶべき?
日本の新築住宅の外壁にはサイディングとALCという2つの主要な素材があります。サイディングはおしゃれで多彩なデザインが特長で、ALCは軽量で耐震性に優れた、遮音性も高い素材です。この記事では、それぞれのメリットとデメリットを比較し、どちらを選ぶべきかについて解説します。
サイディングのメリット・デメリット
まずはサイディングのメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット:低い初期費用
サイディング外壁はコスト効果の高い素材と大量生産により、プロジェクトの初期段階で予算を効果的に削減できます。手軽で経済的な外壁リフォームの選択肢です。
メリット:施工の簡便性
サイディングは軽量かつ施工が容易なため、建築プロセスを迅速かつスムーズに進められます。工期の短縮と手間の削減が実現できる利点があります。
メリット:デザインの多様性
窯業系や金属系サイディングは多様なデザインと鮮やかな色彩が利用可能です。建物の外観を独自のスタイルで彩り、個性を際立たせます。
メリット:耐久性の向上
樹脂系サイディングは優れた耐久性を誇り、気候変動にも強く、外壁の長寿命化に寄与します。メンテナンスの手間が最小限に抑えられます。
デメリット:定期的なメンテナンスが必要
サイディング外壁は耐用年数が20〜40年程度であり、定期的なメンテナンスが欠かせません。とくにコーキング材の劣化には細心の注意が必要で、こまめな点検が重要です。これにより外観を維持し、耐久性を向上させます。
デメリット:デザインの制約
一部のサイディングはほかの外壁材に比べて、デザインの種類が制限されています。そのため、高級感を重視する場合はほかの素材の検討が必要です。ただし、近年では多様なデザインが登場し、選択肢も広がっています。
デメリット:見た目の劣化
サイディングは板状の素材を使って施工されるため、板同士のつなぎ目やコーキング部分が劣化しやすく、見た目の劣化が生じます。定期的なメンテナンスや修繕が必要で、美観を保つためには適切な対策が求められます。
ALCのメリット・デメリット
次にALCのメリット・デメリットをみていきましょう
メリット: 耐久性が高い
ALC外壁はその構造上、耐久性が非常に高いという特長があり、定期的なメンテナンスがおこなわれた場合、パネル自体の耐用年数は50年を超えます。これは長期にわたり外観を維持できる利点となります。
メリット: 地震に強い
地震多発国である日本では、建物が地震に強いことが重要です。ALC外壁はその軽量かつ頑丈な構造から耐震性が高く、地震による損傷を軽減できます。
メリット: 断熱性・耐火性に優れている
ALC外壁は内部の気泡が空気の層を作り、熱伝導率が低いため、優れた断熱性をもっています。通常のコンクリートに比べて約10倍もの断熱性があるため、冷暖房効果が高まるほか、耐火性もあり、火災時には安全性を提供します。
メリット: 遮音性が高い
軽量かつ遮音性が高いALC外壁は、騒音のある環境でも住宅内に音が伝わりにくく、プライバシーの保護に効果的です。静かで快適な住環境を提供します。
デメリット: 雨漏りのリスク
ALC外壁はパネル同士のつなぎ目が多いため、雨漏りのリスクが存在します。とくにシーリング材でしっかりとつなぎ目を埋めないと、雨水が侵入する可能性があります。適切な施工と定期的な点検が必要です。
デメリット: 吸水性が高く耐候性が低い
ALCパネルは吸水性が高い素材であり、これが耐候性の低下につながります。定期的なメンテナンスが不可欠であり、トータルコストを考慮する際には注意が必要です。
デメリット: 外壁材の価格目安
ALC外壁は高い機能性をもっていますが、その分価格も一般的な外壁材よりも高めです。窯業系サイディングや金属系サイディング、モルタルなどと比較して価格相場を把握し、予算に合った外壁材を選ぶことが重要です。時期や地域により価格は変動するため、慎重に検討することが大切です。
サイディングとALCどちらを選べばいい?
建物の外観や耐久性、メンテナンスのしやすさを考慮して、サイディングとALCを比較しましょう。
外観重視ならサイディング
外観にこだわり、おしゃれで個性的なデザインを求めるならサイディングが適しています。多彩なカラーバリエーションとデザインで建物を彩りましょう。
耐久性とメンテナンス重視ならALC
ALCは耐震性に優れ、火災や断熱性も高いため、耐久性とメンテナンスのしやすさを求めるならALCが適しています。ただし、雨漏りには注意が必要です。またコスト面も高めなため、予算と相談して決めるようにしましょう。
まとめ
サイディングとALC、それぞれの外壁材に特長があります。外観にこだわりたいならサイディングがおすすめですが、耐久性や耐震性を求めるならALCが適しています。建物の用途や好みに応じて、慎重に選びましょう。また、定期的な点検と適切なメンテナンスが重要です。どちらを選ぶにせよ、建物の魅力を引き立てる外壁材を選んで快適な住まいを実現しましょう。
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引用元:https://www.coop.ne.jp/